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NVIDIA Jetson Nanoを冷却ファン付きアクリルケースに入れてセットアップ

(更新) (公開)

はじめに

NVIDIA の小型コンピューター Jetson Nano 開発キット B01 4GB を購入し、冷却ファン付きアクリルケースに入れて、セットアップしました。今回、アクリルケースに組付け、OS 起動までの手順を紹介していきたいと思います。

Jetson Nanoとは とかの情報は割愛します。また、この記事は、OSをインストールまでで、Jetson Nano の活用情報は有りません。


アクリルケースに組付け

アクリルケースにマニュアルは入っていませんでした。

まず、アクリルケースは保護テープがきっちり貼られていますので、剥がします。(非常に剥がしにくく、剥がすのに時間がかかりました。)


アクリルケース底面と Jetson 本体との位置関係は、以下のようになります。このまま上に載せる形になります。

アクリルケース底面とJetson本体との位置関係


ちょうどアクリルケースの穴と Jetson の穴の位置が同じになり、スペーサーを4つ差し込んで取り付けます。

スペーサーを4つ差し込んで取り付け1


スペーサーを4つ差し込んで取り付け2


小さいナットをくるくると回し入れると、以下のようになります。上から、ナット、スペーサー、小さいネジ という位置関係です。

ナット、スペーサー、小さいネジ


冷却ファンを放熱フィンに取り付けて、冷却ファンの電源を差し込みます。5V ピン(赤)と GND ピン(黒)です。

冷却ファンを黒いネジで取り付けるのですが、ぎりぎりに届く長さで、放熱フィンに押し付けながら、木ネジを締め付けるイメージで、けっこう力が要りました。

写真がどこに刺さっているか分かりにくくなってしまいましたが、図が正解です。

冷却ファンの電源 ピン 図


冷却ファンの電源 ピン


側面、上面のパネルをはめます。各位置関係は、端子のある方を前とすると、 写真のとおりです。


前:
アクリルパネル 前


右側側面:
アクリルパネル 右側側面


後ろ:
アクリルパネル 後ろ


左側側面:
アクリルパネル 左側側面


4本の大きいネジを下から挿して、ナットで止めれば完成です。

もしかしたら、上下逆かもしれませんが、下をネジ山にした方が机にやさしいので、この方向にしました。

あと、この場合、ナットを外して、上をパカっと開けられます。

上下1


上下2


OSイメージ書き込み

今回、microSDカードは、SanDisk Extreme 64GB A2 U3を使って作業しています。


https://developer.nvidia.com/embedded/downloads
から
Jetson Nano Developer Kit SD Card Image をダウンロードします。

2GB版Jetson nanoの場合は、Jetson Nano 2GB Developer Kit SD Card Image の方と思われます。

Jetson Nano Developer Kit SD Card Image ダウンロード


ダウンロードしたファイルは、今回の場合、 jetson-nano-jp461-sd-card-image.zip というファイル名でした。 OS の種類としては、ubuntu 18.04 LTS でした。


これを Etcher というアプリを使って、書き込みます。

作業PCをWindows10 として、Etcherをインストールしてから使う場合の手順です。

https://www.balena.io/etcher/
から Etcher インストーラーをダウンロードしたら、ダブルクリックで Etcher をインストールします。

Etcherインストーラーをダウンロード

ダウンロードリンクは、スクロールして、少し下の方にあります。

ダブルクリックでEtcherをインストール


microSD カードを作業PCに認識させて、Etcher を起動します。

Etcherを起動


Flash from filejetson-nano-jp461-sd-card-image.zip を選択

Select target で、microSD カードドライブを選択

Flash!
をクリックして、書き込みます。

Flashをクリック


Jetson 起動

書き込み終わったら、microSD カードを Jetson 本体に差し込みます。

microSDカードをJetson本体に差し込み

裏(金色の端子部が見える方)が上向きです。


HDMI ケーブル、USB  マウス、キーボードを差し込んで、Micro USB ケーブル(5V2A 給電)を差し込みます。
Jetson には、電源ボタンが無いため、給電直後に起動してきます。

HDMIケーブル、USB マウス、キーボードを差し込んで、Micro USB ケーブル(5V2A給電)を差し込み


給電直後、NVIDIA ロゴが表示されます。

Nvida ロゴ


ロゴの後、黒い画面にメッセージが表示されますが、一度、以下のようなメッセージ表示から先に進まないことがありました。
その時は、USB マウスとキーボードを抜いて通電後に挿し直す処置が必要でした。

[    **] (2 of 2) A start job is running for End-user configuration after initial OEM installation (Debconf UI) (21s / no limit)

メッセージ表示


初期設定

I accept the terms of these licenses にチェックを入れて、Continue をクリックします。 I accept the terms of these licenses

(以降、画像は、真ん中のウィンドウ部分だけの切り抜き表示です。)


日本語 を選択して、続ける をクリックします。

日本語を選択1


日本語 を選択して、続ける をクリックします。

日本語を選択2


Tokyo を選択して、続ける をクリックします。(日本国内の都市を細かく選択できますが、おそらく、時刻設定のため、Tokyo で良いと思います。)

Tokyoを選択


名前、パスワードを入力して、続ける をクリックします。

名前、パスワードを入力


利用するパーティションの容量を入力します。microSD カードをフル利用する値が自動入力されていますので、そのままにして、続けるをクリックします。

利用するパーティションの容量を入力


続ける をクリックします。(以前 OS を入れていたら、それは二度と起動できなくなるということです。)

続ける


Select Nvpmodel Mode は、MAXN - (Default) を選択して、続ける をクリックします。

Select Nvpmodel Mode


MAXN: 使用 CPU4 個
5W: 使用 CPU2 個(最大 5W までの低消費電力)
の違いがあるようです。
この後、AC アダプタ給電に変更するため、MAXN です。

MAXN、5W は、後で変更できます。


処理が終わるまで待ちます。

処理中


ログイン画面になるので、ログインします。

ログイン画面1


ログイン画面2


ログイン完了


AC アダプタ給電

MAXN: 使用 CPU4 個 (最大 10W 5V 1A ~ 2A)のモードで動かすため、5V 4A のアダプタを別に購入して、電源供給することにしました。(この場合、Micro USB の給電の方は不要です。)

5V 4A Jetson でググって、ノーブランドのものを購入しましたが、特に問題有りませんでした。

しかし、購入したぞと喜び勇んで、DC ジャックに差し込んでも初期状態では反応しませんでした。


ジャンパーピンを設定する必要があります。 ジャンパーピン


最初、そういう情報を見て、確認して、既に付いていると思いましたが、片側しかかかっていません。この状態では、付いていないに等しく、Micro USB の給電になります。

片側しかかかっていません


一旦外して、両方のピンが刺さった状態にします。

ジャンパーピンを外す

両方のピンが刺さった状態にする


この状態で、DC ジャックに差し込むと、AC アダプタから給電されて、電源が入ります。


Wifi について

Jetson Nano 開発キット B01 4GB は、Wifi 機能が有りません。(有線 LAN は有ります。)


2.4G / 5G 8265 AC ネットワーク カード なるもので、組付けても良いですが、面倒で、こだわりが無いため、USB ドングルを購入しました。


ネットで数名の方が異口同音にお勧めしているのを見て TP-Link TL-WN725N 150Mbps ナノUSB Wi-Fi子機 を買ったのですが、起動しているときに差し込むだけで認識しました。

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