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Power BIでカレンダーテーブルと折れ線グラフ作成全手順
はじめに
Power BI で DAX 関数で作成したカレンダーテーブルを使い、二本線の折れ線グラフを描いてみました。
"グラフ作成" と言うと、できて当たり前の基本中の基本に思いますが、基本中の基本ですら、鼻歌交じりにとはいかず、詰まるところが多々ある印象でしたので、詰まったところもカバーした全手順をここに記します。
要件は、以下です。
・グラフは1つのグラフに折れ線2本とします。
・実際の売上高と目標売上高の2本とします。
・実際の売上高、目標売上高は各々別テーブルにあるものとします。
・実際の売上高、目標売上高のテーブルは、各々日付データがあるものとします。
・年毎、四半期毎、月毎、日毎にドリルダウン可能とします。
・データの無い日は、売上 0(ゼロ)とします。
・四半期は、1Q=4 ~ 6 月、2Q=7-9 月、3Q=10 月~ 12 月、4Q=1 月~ 3 月 とします。
はじめに、完成状態を示しますと、以下になります。
Power BI Desktop バージョン: 2.117.984.0 64-bit (2023年5月)
で説明しています。進化が早いため、この記事と内容が異なっている可能性があります。
この記事に、"Power BIとは" "DAXとは" "Power Query M 数式言語とは" などの説明は一切ありません。
ただし、
初めて Power BI Desktop を触った人でも最後までできると思います。
この記事は、ベストプラクティスのつもりはないです。「普通はこのケースでは、そもそもテーブルは一つだよね。」とか、「複合グラフ(折れ線と棒のグラフ)を使うよね。」「普通は、○○するよね。」とかの一般的なセオリーは、一切考慮していません。とにかく、二本線の折れ線グラフを完成させます。
データ作成
まず、以下のようなダミーデータを作成します。
Share Point Online リストに作成します。
この記事では、Share Point Online リスト前提ですが、読み込み対象のデータベースは、エクセルでも SQL Server でも何でも良いです。Share Point Online リストではない場合、データビュー(データモデル)取り込みのところだけ、手順が異なると思いますが、取り込んだ後の手順はこの記事の通りやっていけると思います。
Share Point Online リスト以外の各パターンの手順はこの記事では省略しています。
Share Point Online リストにデータを作成する手順は、省略しています。
別記事「Power Appsのギャラリーでエクセル風 編集可能なグリッドテーブルを作成 1/2」の最初の方にリストにデータを作成する手順がありますので、そちらをご覧ください。
本来、毎日びっしりと数字があったりすると思いますが、現実っぽさは無視しています。
● リスト:売上
Share Point Online リスト上の型は、以下とします。
タイトル列は、非表示にして、使いません。
なお、めちゃくちゃな前提ですが、各月の最初の2日以外、なぜか売上 0(ゼロ)とします。
そして、2022 年 6 月の売り上げデータがなぜか無いものします。
列名 | 型 |
---|---|
売上日 | 日付と時刻(時間を含める=いいえ) |
売上高 | 数値(細かい設定はデフォルトのまま) |
売上日 | 売上高 |
---|---|
2022/1/1 | 100 |
2022/1/2 | 150 |
2022/2/1 | 200 |
2022/2/2 | 250 |
2022/3/1 | 300 |
2022/3/2 | 350 |
2022/4/1 | 100 |
2022/4/2 | 150 |
2022/5/1 | 200 |
2022/5/2 | 250 |
2022/7/1 | 700 |
2022/7/2 | 750 |
2022/8/1 | 800 |
2022/8/2 | 850 |
2022/9/1 | 1000 |
2022/9/2 | 1050 |
2022/10/1 | 1100 |
2022/10/2 | 1150 |
2022/11/1 | 1200 |
2022/11/2 | 1250 |
2022/12/1 | 1500 |
2022/12/2 | 1550 |
2023/1/1 | 1800 |
2023/1/2 | 1850 |
2023/2/1 | 1000 |
2023/2/2 | 1050 |
2023/3/1 | 900 |
2023/3/2 | 950 |
2023/4/1 | 900 |
2023/4/2 | 950 |
2023/5/1 | 1000 |
2023/5/2 | 1050 |
2023/6/1 | 1200 |
2023/6/2 | 1250 |
● リスト:目標売上
Share Point Online リスト上の型は、以下とします。
タイトル列は、非表示にして、使いません。
なお、各月の最初の2日以外、なぜか目標売上高 0(ゼロ)とします。
列名 | 型 |
---|---|
目標売上日 | 日付と時刻(時間を含める=いいえ) |
目標売上高 | 数値(細かい設定はデフォルトのまま) |
目標売上日 | 目標売上高 |
---|---|
2022/1/1 | 60 |
2022/1/2 | 130 |
2022/2/1 | 160 |
2022/2/2 | 220 |
2022/3/1 | 260 |
2022/3/2 | 350 |
2022/4/1 | 80 |
2022/4/2 | 180 |
2022/5/1 | 220 |
2022/5/2 | 240 |
2022/6/1 | 250 |
2022/6/2 | 340 |
2022/7/1 | 670 |
2022/7/2 | 780 |
2022/8/1 | 830 |
2022/8/2 | 890 |
2022/9/1 | 980 |
2022/9/2 | 1050 |
2022/10/1 | 1140 |
2022/10/2 | 1110 |
2022/11/1 | 1220 |
2022/11/2 | 1270 |
2022/12/1 | 1520 |
2022/12/2 | 1580 |
2023/1/1 | 1820 |
2023/1/2 | 1860 |
2023/2/1 | 1030 |
2023/2/2 | 1030 |
2023/3/1 | 870 |
2023/3/2 | 970 |
2023/4/1 | 920 |
2023/4/2 | 940 |
2023/5/1 | 1030 |
2023/5/2 | 1070 |
2023/6/1 | 1180 |
2023/6/2 | 1230 |
データ取得
Power BI Desktop を起動して、
別のソースからデータを取得する → をクリックします。
SharePoint Online リスト を選択して、接続 をクリックします。
SharePoint リスト もありますが、 SharePoint リスト ではありません。
サイト URL:[サイトURL]
実装:2.0
詳細表示オプション > 表示モード:既定 - SharePoint リストの "既定のビュー" に設定されている列を取得します
を選択します。
ここで入力する URL は、リストが存在する Share Point Online サイトです。ホーム を選択すると、URL 欄に表示される URL です。
OK をクリックします。
ここで、実装 と 詳細表示オプション を 上記の選択以外にすると、余計な列がたくさん取り込まれるため、今回の手順になります。
●実装1.0の場合(詳細表示オプションは選択肢が無くなります)
●実装2.0 表示モード:すべて - SharePoint リストから全ての列を取得します の場合
読み込み対象のリスト 売上、目標売上 をチェックして、読み込み ボタンをクリックします。
ここで、データの変換 で望みの形に変換できますが、読み込んだ後でも変換できるため、そのまま読み込みます。データの変換 とは、Power Query エディターのことです。Power Query エディターでデータの加工ができるという意味です。「ここで加工しておかないと、後で加工したのと意味が違うのでは?」と思うかもしれませんが、後で加工しても意味は同じです。
データ調整
ID 列が自動的に1対1でリレーションされるため、
まず、モデルビュー を開いて、リレーション部分を 右クリック > 削除 をクリックします。(選択して DEL キーでも良いです。)
Share Point Online の場合は、必要な操作です。
Share Point Online の場合、暗黙的な列として、ID 列が存在します。これが自動的にリレーションされます。あっていれば問題無いですが、今回、同一 ID 同士で関連は無いため、削除します。
データビューでデータを確認します。なお、ID 列は使わないため、削除したいですが、ここでは、無視することにします。
折れ線グラフ配置
レポート ビューに切り替えて、
視覚化 > ビジュアルにデータを追加する > 折れ線グラフ をクリックして、折れ線グラフビジュアルを配置します。
今回、他に表示するものがないため、広げます。
折れ線グラフのデータを設定します。
注意:ここのくだりは、一旦わざと間違えます。(興味がない場合は、スキップして次の手順へ行ってください。)
配置した折れ線グラフ をクリックして、
X 軸 に 売上日
Y 軸 に 売上高 と 目標売上高
をドラッグ&ドロップして設定します。
Y 軸 に複数設定できます。ただし、単位が同じじゃないとダメです。例えば、金額と数量の場合、単位が異なるため、第 2 Y 軸を使います。
最初は、年表示のため、
↓↓ ボタンでドリルダウンしてみます。
↓
さらにドリルダウン
↓
↓
さらにドリルダウン
↓
・・・お分かりいただけただろうか...。
いろいろ間違っていて、意味不明です。
・「データの無い日は、売上 0(ゼロ)とします。」の要件を満たしません。
・目標売上高 の方は自分の日付軸が無いので、Power BI がどうして良いか分からず、全部合計した一本線です。
日付テーブルが必要です。
注意:ここで、X 軸、Y 軸 設定前に巻き戻します。
日付テーブル
売上高 テーブル、目標売上高 テーブル共通の日付軸が必要なため、日付テーブル(カレンダーテーブル)を作成します。
日付テーブル(カレンダーテーブル)をPower Query M言語で作成するという手もありますが、そちらの方法は、採用せず、DAX でやっていきます。
データビュー > テーブル ツール > 新しいテーブル をクリックします。
↓
Calendar =
VAR BaseCalendar = CALENDAR(MIN('売上'[売上日]), MAX('売上'[売上日]))//売上高 テーブルの最初の日付~最後の日付でカレンダー作成
RETURN
ADDCOLUMNS(
BaseCalendar,
"Year", FORMAT([Date], "yyyy年", "ja"),
"Month", FORMAT([Date], "mm月", "ja"),
"YearMonth", FORMAT([Date], "yyyy年mm月", "ja"),
"YearMonthDay", FORMAT([Date], "yyyy年mm月dd日", "ja"),
"FiscalYear", FORMAT(if(MONTH([Date]) >= 4, YEAR([Date]), YEAR([Date]) - 1), "0000年度", "ja"),
"FiscalQuarters", FORMAT(if(MONTH([Date]) >= 10, 3, if(MONTH([Date]) >= 7, 2, if(MONTH([Date]) >= 4, 1, 4))), "0Q", "ja")//1Q=4~6月、2Q=7-9月、3Q=10月~12月、4Q=1月~3月
)
コピペして、エンターキーで作成です。入力中に改行するときは、SHIFT + エンターです。必ず、
作成したいテーブル名 =
で始まります。
DAX の意味の説明は省略します。下記参考サイト等を見てください。
日付テーブルを作成する https://zenn.dev/bi_knowledge/articles/a88806a1e7acbb
Date 列の見出しにあるアイコンをクリックして、昇順で並び替え クリックにて、日付順にソートしておきます。
モデル ビュー に移動して、
売上 テーブル 売上日 列を Calendar テーブル Date 列へドラッグして、リレーションを作成します。
同様に、目標売上 テーブル 目標設定日 列を Calendar テーブル Date 列へドラッグして、リレーションを作成します。
同じ日付で何回も売り上げデータがある場合、売上日 * : 1 Calendar のリレーションになります。
これで、表にして表すと、以下のような関係になりました。(あくまでイメージです。)
X 軸 Y 軸設定その1
注意:ここのくだりは、一旦わざと間違えます。(興味がない場合は、スキップして次の手順へ行ってください。)
折れ線グラフを新規配置したところからスタートです。
X 軸 に Date
Y 軸 に 売上高 と 目標売上高
をドラッグ&ドロップして設定します。
↓↓ ボタンでドリルダウンで年から月の表示に移動します。
↓
それっぽいグラフになりました。
しかし、これ、売上高の 2022 年 6 月は データ無し=0 のはずが、計上されています。"何年の何月" ではなく、"全ての年の何月" で集計されていて、2022 年、2023 年の 6 月が合計されています。
念のため、右クリック > テーブルとして表示
で見ると、明らかに 0 ではないことが分かります。
↓
さらに、月の表記が英語で、"1 月", "2 月"...と日本語に変えられません。
カレンダーテーブルと見ると、データ型:日付と時刻 の Date 列に自動的に日付の階層が作られています。これのおかげで X 軸 に Date 列を設定するだけで、年 → 四半期 → 月 → 日 とドリルダウンできるのですが、月の表記を変える設定がありません。この理由だけでも、カレンダーテーブル作成、あるいは、その他の何らかの処置は、ほぼ必須なのではないでしょうか。
自動的に日付の階層が作られるのを OFF にするには、ファイル > オプションと設定 > タイム インテリジェンス > 新しいファイルの自動の日付/時刻 のチェックを外します。
さらに、日にドリルダウンすると 1 日、2 日だけのグラフになります。これは、今回 1 日、2 日しかデータが無いので、そうなるのですが、3 日から 31 日まで 0 で良いので、表示に加えたいです。
X 軸 > Date 列のメニュー > データのない項目を表示する としても変わりません。
日のデータが 1 ~ 31 までになりますが、null が入っているから描画したくないようです。
null ではなくて、0 を入れたいです。
売上高列をそのまま Y 軸にドラッグ&ドロップすると、"売上高 の合計" になり、自動的に合計が計算された Y 軸 になります。これは、データ無し=0 のように変更できません。
そのため、自分で 合計を計算し、データ無しの場合、0
のメジャーを作成します。
データペイン > 売上を右クリック > 新しいメジャー をクリックし、以下のメジャーを作成します。
売上合計 =
CALCULATE(
SUM('売上'[売上高])
) + 0
参考:Power BI Desktop で欠損がある時系列データの折れ線グラフを連続にする https://qiita.com/tkeydll/items/0efee9b44cfe3f77e154
同じように、目標売上 の方も、
データペイン > 目標売上を右クリック > 新しいメジャー をクリックし、以下のメジャーを作成します。
目標売上合計 =
CALCULATE(
SUM('目標売上'[目標売上高])
) + 0
作成したメジャー 売上合計
と 目標売上合計
を Y 軸 に設定します。
右端が 35 になっているとかは置いといて、3 日から 31 日まで 0 ができました。
ところで、また、年とか、月とか関係無く、1 は、年月 1 日の合計、2 は、年月 2 日の合計になっています。
何が起きているのでしょうか?
SQL が分かる場合、以下のようになっていると考えると、わかりみが深いです。GROUP BY 日
の 日 は、6 月 1 日でも 1 だし、7 月 1 日でも 1 です。
SQL になじみのない方は、無視してください。
SELECT 日, SUM(売上高) AS 売り上げの合計, SUM(目標売上高) AS 売り上げの合計
FROM Calendar、売上、目標売上が合体したテーブル(めんどくさいので詳細は省略)
GROUP BY 日
-- 注意:nullだったら、0の処置はめんどくさいので、表現していません。
...ということで、自動的に作られた日付の階層を使うのはやめて、仕切り直します。(データの無い日の売上を 0 にするメジャーは使います。)
X 軸 Y 軸設定その2
注意:ここのくだりは、一旦わざと間違えます。(スキップして次の手順へ行ってください。)
自動的に作られた日付の階層を使うのはやめて、
Year
FiscalQuarters
YearMonth
YearMonthDay
を使います。
X 軸 に 上から
Year
FiscalQuaters
YearMonth
YearMonthDay
Y 軸 に
売上合計(メジャー)
目標売上合計(メジャー)
をドラッグ&ドロップして設定します。
メジャーは、以下のように作成したものとします。
売上合計 =
CALCULATE(
SUM('売上'[売上高])
) + 0
目標売上合計 =
CALCULATE(
SUM('目標売上'[目標売上高])
) + 0
X 軸 に 上から
Year
FiscalQuaters
YearMonth
YearMonthDay
と積み重ねて設定すると、階層構造と判断されて、ドリルダウン、ドリルアップが可能になります。
ドリルダウンで年から四半期の表示に移動します。(↓↓ の二股になっている方 階層内で1レベル下を全て展開します で移動します。)
それっぽいグラフです。
しかし、2023 年のところ、1Q の次が 4Q になっています。 並べ替え設定がおかしいんだろうと思って、・・・(ミートボールメニュー) > 軸の並べ替え > Year FiscalQuarters 昇順で並べ替え としても状況は変わりません。
結論としては、最上位に年が使われているからこうなっていました。最上位は、年度を使うべきでした。
2023 年, 4Q は、2023 年 1 月 1 日~ 2023 年 3 月 31 日のことで、2023 年, 1Q(2023 年 4 月 1 日~ 2023 年 6 月 30 日) の前に来ないとおかしいですが、テーブルとして表示 を見ると、そんな情報は無く Power BI 的には分かりません。
それ以前に、人が見てもひっかけ問題のように分かりにくいです。最上位に年度を使うべきでした。
しかし、なぜこのソート結果なのでしょうか?
SQL が分かる場合、以下のようになっていると考えると、わかりみが深いです。
SQL になじみのない方は、無視してください。
SELECT Year || FiscalQuaters AS YearFiscalQuaters, SUM(売上高) AS 売上合計, SUM(目標売上高) AS 売上合計
FROM Calendar、売上、目標売上が合体したテーブル(めんどくさいので省略)
GROUP BY YearFiscalQuaters
ORDER BY YearFiscalQuaters
-- 注意:nullだったら、0の処置はめんどくさいので、表現していません。
...ということで、年度を使うように、仕切り直します。
X 軸 Y 軸設定その3
X 軸 に 上から
FiscalYear
FiscalQuaters
YearMonth
YearMonthDay
Y 軸 に
売上合計(メジャー)
目標売上合計(メジャー)
をドラッグ&ドロップして設定します。
ここで、初期状態の FiscalQuarters(1Q, 2Q, 3Q, 4Q)を使うと、FiscalQuarters まで↓↓ でドリルダウンしたときに、例えば、1Q の値が 2022 年度 1Q, 2023 年度 1Q を集計してしまうため、年度表記有りの四半期に変更します。(なぜそうなるのかは、X 軸 Y 軸設定その1 の 日 と同じ理屈です。)
SQL で言うと、こうです。
SQL になじみのない方は、無視してください。
SELECT 四半期, SUM(売上高) AS 売り上げの合計, SUM(目標売上高) AS 売り上げの合計
FROM Calendar、売上、目標売上が合体したテーブル(めんどくさいので詳細は省略)
GROUP BY 四半期
-- 四半期は、1Q or 2Q or 3Q or 4Q です。
-- 注意:nullだったら、0の処置はめんどくさいので、表現していません。
Calendar =
VAR BaseCalendar = CALENDAR(MIN('売上'[売上日]), MAX('売上'[売上日]))//売上高 テーブルの最初の日付~最後の日付でカレンダー作成
RETURN
ADDCOLUMNS(
BaseCalendar,
"Year", FORMAT([Date], "yyyy年", "ja"),
"Month", FORMAT([Date], "mm月", "ja"),
"YearMonth", FORMAT([Date], "yyyy年mm月", "ja"),
"YearMonthDay", FORMAT([Date], "yyyy年mm月dd日", "ja"),
"FiscalYear", FORMAT(if(MONTH([Date]) >= 4, YEAR([Date]), YEAR([Date]) - 1), "0000年度", "ja"),
//"FiscalQuarters", FORMAT(if(MONTH([Date]) >= 10, 3, if(MONTH([Date]) >= 7, 2, if(MONTH([Date]) >= 4, 1, 4))), "0Q", "ja"),//1Q=4~6月、2Q=7-9月、3Q=10月~12月、4Q=1月~3月
"FiscalQuarters", FORMAT(if(MONTH([Date]) >= 4, YEAR([Date]), YEAR([Date]) - 1), "0000年度", "ja") & " " & FORMAT(if(MONTH([Date]) >= 10, 3, if(MONTH([Date]) >= 7, 2, if(MONTH([Date]) >= 4, 1, 4))), "0Q", "ja")//2022年度 1Q, 2022年度 2Q...
)
X 軸 Y 軸設定その2 のときの並び順の問題は、実はこの措置だけで解決します。
メジャーは、以下のように作成したものとします。
売上合計 =
CALCULATE(
SUM('売上'[売上高])
) + 0
目標売上合計 =
CALCULATE(
SUM('目標売上'[目標売上高])
) + 0
X 軸 に 上から
FiscalYear
FiscalQuaters
YearMonth
YearMonthDay
と積み重ねて設定すると、階層構造と判断されて、ドリルダウン、ドリルアップが可能になります。
ドリルダウンで年から四半期の表示に移動します。
それっぽいグラフです。
ここで、順番がおかしい場合、
・・・(ミートボールメニュー) > 軸の並べ替え > FiscalYear FiscalQuarters 昇順で並べ替え
にて、並び替えが必要です。
とりあえずは、問題なさそうです。
表示内容調整
タイトル
このままでは見た目が雑ですので、見た目の調整に入ります。
タイトルの
「FiscalYear, FiscalQuaters, YearMonth および YearMonthDay による 売上合計 および 目標売上合計」
のところを
「年度, 四半期, 年月 および 年月日 による 売上合計 および 目標売上合計」
にします。
タイトルは、ドリルダウン状況によって可変です。階層内で 1 レベル下を全て表示します で最下層まで下げたときのタイトルです。
X 軸の
FiscalYear、FiscalQuaters、YearMonth、YearMonthDay
をダブルクリックして、
年度、四半期、年月、年月日
に変更します。
このグラフのタイトル部分は、
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > 全般 > タイトル
でタイトルを変更できますが、変更した場合、ドリルダウン、ドリルアップに追随しなくなり、固定文字列になります。
おそらく、現時点では、↓↓ や 二股に分かれている ↓↓ に関しては、ドリルダウン状況に応じて、タイトルを変更する手段がありません。
参考:https://community.fabric.microsoft.com/t5/Desktop/Dynamically-change-titles-by-using-a-hierarchy-level/m-p/2816516
↓ に関しては、フィルタが変わるため、DAX でフィルタを捉えてタイトルを変更できると思われます。↓↓ や 二股に分かれている ↓↓ でもタイトルに何も設定していないと、自動的に切り替わります。また、X 軸表示(グラフ一番下の太文字)も何も設定していないと自動的に切り替わります。
次のレベルに展開 OFF
二股に分かれている ↓↓(次のレベルに展開/階層内で 1 レベル下を全て表示します)の機能を使用すると、X 軸の部分が多段表示されて、見た目がうるさい(あくまで個人の感想です。)ため、使用できないようにします。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > 全般 > ヘッダー アイコン > アイコン > 次のレベルに展開OFF
ラベルの連結を OFF にして、X軸ラベルを繋げて一段表示にもできますが、今回は、この設定を使用しません。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > ビジュアル > X 軸 > 値 > ラベルの連結
OFF
なお、これは、Power BI サービス(Web 版 Power BI)のレポートで反映されます。Power BI Desktop では設定しても変化はありません。
今回の場合、Power BI サービス(Web 版 Power BI)のレポートは、以下のようになります。
↓
X 軸
X 軸のタイトルに現在のドリルダウン状況が表示されますが、タイトルで分かるため、非表示にします。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > ビジュアル > X 軸 > タイトルOFF
マーカー
各頂点に丸印を付けます。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > ビジュアル > マーカーON
マーカーは、形や大きさ、色が変えられますが、そのまま丸印にします。
データラベル
各頂点に値を表示します。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > ビジュアル > データラベルON
初期状態では値が自動的に K(千)で表示されたりするため、値をそのまま表示させることにします。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > ビジュアル > データラベル > 値 > 表示単位なし
Y 軸の K
Y 軸の単位が自動的に K(千)なったりしますので、こちらも常に値そのものとします。
視覚化 > ビジュアルの書式設定 > ビジュアル > Y 軸 > 値 > 表示単位なし
ツールチップの値
グラフの上でマウスオーバーして、ツールチップの値を表示させると、.00
と小数点以下2桁表示されます。これをなくします。
メジャーの書式を設定します。
データ > 売上合計(メジャー選択) > メジャー ツール > 書式整数
データ > 売上合計(メジャー選択) > メジャー ツール > 書式 > カンマ クリック
として、整数(小数点表示無し)かつ、3桁毎にカンマありとします。
目標売上合計メジャーの方も同様にします。
データ > 目標売上合計(メジャー選択) > メジャー ツール > 書式整数
データ > 目標売上合計(メジャー選択) > メジャー ツール > 書式 > カンマ クリック
Theme
色を調整していきます。背景色とか線の色を変更できるのですが、今回は、テーマを変更するだけで終えようと思います。
表示 メニューで、テーマ「イノベーション」のところをクリックして、暗めのテーマのものを選択します。
まあまあ良いです。(あくまで個人の感想です。)
テーマのギャラリー をクリックすると、https://community.fabric.microsoft.com/t5/Themes-Gallery/bd-p/ThemesGallery
が Web ブラウザで開きます。
ここからテーマを選択できます。
今回は、
「Neumorphism Theme https://community.fabric.microsoft.com/t5/Themes-Gallery/Neumorphism-Theme/td-p/3182006
」の
NeumorphicTheme_ver4.json
を適用してみます。
テーマは、json ファイルです。
テーマを参照 にて、ダウンロードしたテーマの json を読み込みます。
テーマの json を読み込むと、エラーになることがあります。バージョンの違いで、エラーになるようです。この場合、json の該当箇所を適切な値に書き換えるかエラーになった項目の削除が必要になります。
完成!
ヨシ!
その他、宣伝、誹謗中傷等、当方が不適切と判断した書き込みは、理由の如何を問わず、投稿者に断りなく削除します。
書き込み内容について、一切の責任を負いません。
このコメント機能は、予告無く廃止する可能性があります。ご了承ください。
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